産業カウンセラーを訪ねて

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東風「48号」

養成講座がくれた信頼のきずな

 

復職面談を通して休職者の思いに触れるうち、本人のためにも、そして彼らを預かる 会社のためにも、もっとその気持ちを受けとめたいと思うようになりました…。

久保村 俊哉様(流山市)
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自己紹介

私は正規・非正規併せて約50000人の従業員が働く小売業で人事労務担当の仕事をして おります。 全従業員の労務管理全般と疾病等の休職者管理等を主に行っております。労働時間から雇用 トラブルまで、従業員に関わる全ての労務問題が私の仕事です。 私は自分の仕事を紹介する時に、「人事担当が入社採用等『入口』の仕事であれば、私の仕事は退職に関わる『出口』の仕事です」と譬えて話します。よく、「久保村さんの仕事は本当にストレスが溜まる仕事ですね。自分にはなかなか出来ません」と言われます。周囲には淡々とこなしているように見えているようですが、 実はかなりストレス溜まっているのです。でも 終業時間を迎えたら仕事のことは忘れるように心掛け、ONとOFFのけじめをつけることで、ストレスフリーになっているように感じます。 毎日頂くお酒がその特効薬だと思っています!!

資格取得
私の担当業務の一つに、休職者の復職面談が あります。主治医、産業医の面談が終わった後の会社として判断する最終の面談です。脳・心臓疾患、癌等の身体疾病から適応障害、うつ病等のメンタル疾患まで、様々な傷病から復職を 目指す従業員がおります。私は特にメンタル疾患からの復職者に対して、会社側の目線で、「本当に復職出来るのか」「復職しても再び繰り返さないか」「復職後は同僚と上手くやっていけるか」等、様々な懸念を抱いて面談に臨んでいま した。そして、再発の可能性や周囲への影響を考えると、簡単に「復職OK」と判断してよいものか悩み、復職するにしても厳しく「もう二度と同様の疾病に罹らないように」と鍵掛けを すべきではないか等と考え、会社寄りのスタンスで行なっていました。時には、「今度発症したら退職になります」等の厳しい言葉を投げたこともありました。 しかし、複数の面談を進めるとメンタル疾患に罹る発症の原因が業務にあるのか、プライベートの生活によるものかの違いや、罹患する従業員の勤続の長短や老若男女とは関係ないこと等が分かってきました。また、性格は真面目な方が多く、上手く立ち回ることが苦手であっ たり、自分で問題全てを抱えてしまったりとい う性向があることにも気付きました。すると、「こんな会社寄りの面談をしていて人として本当に良いのだろうか?」「従業員を預かる身として会社にとって良いのだろうか?」と考えるようになってきました。そんな時、「産業カウンセラー」という資格を会社の健康相談センターの室長より紹介され ました。その室長も産業カウンセラーの資格を持っており、日々カウンセリングに当たっておりました。室長から、増えつつあるメンタル疾患に悩む従業員と向き合って気持ちを理解することは労務担当として今後どう行動すべきかを考える良い機会となる、また資格取得の上で心理学等を学ぶこともこれからの業務に必ずプラ スに働くといった話を聞き、資格を取得しようという気持ちになりました。 私は、2015年度の柏第2グループの産業カウンセラー養成講座を受講しました。大学卒業以来、勉学に励んでこなかった身には非常に堪える1年でした。会社で面談を数多くこなし、「ある程度の面談は自分なら出来ている」という自信を持っていましたが、「受容・共感・自己一 致」といった基礎を学ぶにつれ、自分本位の勝手な思い込みで面談をしていたことを思い知らされました。そして、その思い込みの面談は悩む従業員の方向を向いておらず、時にそれが従業員の心の動きに反した、長い目で見ると会社にプラスに働いていない面談だったということに気付きました。 産業カウンセラーの資格取得以降は従業員の気持ちに寄り添い、受け入れ、共感して接するようにと心掛けておりますが、まだまだ会社寄りの目線で見てしまう自分がいて、勉強不足であることを痛感しております。
会社以外の活動

現在、厚生労働省主催の「職場のパワーハラ スメント防止対策の検討会」の委員をしていま す。中央大学の佐藤先生を座長とした大学教授、 経団連、連合等の労働組合、民間企業の十数名 の委員からなる検討会で、私は5年程前に「パ ワーハラスメント対策導入マニュアル」の策定に参加して以来、携わり、勉強させて頂いてお ります。 この「職場のパワーハラスメント防止対策 検討会」では、「パワハラを定義付けし、セクハラと同様に法制化することで抑止力に繋げていけるか」について議論しています。私は法律や条例について把握しているわけではありませんが、現場に携わる者としての「現場感」を伝えていくことが使命と思い発言をしております。その一つとして、パワハラ防止対策としては相談環境(相談窓口)を整備充実さ せることが大切であり、特に中立的立場での窓口として産業カウンセラーの役回りが重要であ ると話しました。企業にとってメンタルヘルス対策は存続の生命線になり得る重要な内容であり、その仲介役として産業カウンセラーは欠かせない存在である、と。 また、この検討会の活動がビジネス雑誌の目に留まり、インタビューを受ける機会を得まし た。そこでも産業カウンセラーの存在意義と重要性を話し、来年度の新春号に掲載予定となっております。(中央経済社「ビジネス法務」新 春号)
同志
産業カウンセラー養成講座では、丁寧に分かりやすく指導してくださった久保先生を始めとした指導員の方々や、年齢、性別、職業も様々な 12 人の受講生仲間には、本当に感謝しております。刺激され、時に励まされ、又核心を突かれという貴重な時間を1年にわたり共有してきました。初回の試験では私だけが不合格となりました。全員揃って合格出来なかった悔しさと 先生方への申し訳ないと思う気持ちを抱えながら再挑戦し、翌年合格出来ました。合格の連絡をすると祝勝会を開催してくれました。本当に嬉しかったです。 皆の資格取得の目的は異なれど、価値観が共感でき、信頼できる同志に出会えたことは、資格取得以上の何よりの財産だと思っております。 今でも時折同志で情報交換会(飲み会)が行なわれ、日頃のストレス発散の機会にさせて頂 いております。 柏第2グループの先生方、皆さん、これからも末永くよろしくお願いいたします。

過去の掲載(産業カウンセラーを訪ねて)

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東風「47号」 

Where there is a will, there is a way. 意志のあるところに道は開ける

福田 恵子様(市川市)

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私は大学のキャリアセンターで週3 日、学生の進路・就職支援の相談業務に携わっていま す。今の大学は3 校目、通算20年になります。…

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